教えて事業所捜査隊!!第3回ウメザキファンタジー そうさ夢だけは。

第3回 ウメザキファンタジー そうさ夢だけは
今月の捜査対象:ウメザキシートメタル株式会社(梅﨑竜一 氏)

 

どうも、事業所捜査隊員の大橋です。
夏の終わりがだんだん近づいて、結局海にも山にも行けなかった自分は夏を寂しく見送ろうと思う今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私は「毎日仕事があるなんて幸せ者だ!」と、頑なに自分に言い聞かせて残暑を乗り切ることにします。

さて、当企画では柳川YEG会員の事業所を立入捜査の上、その実態を明らかにすることを目的としております。なぜなら、私たちは同じ柳川YEGに所属しておりながら、お互いの生業をよく知らないのではないか。その疑念を払拭することこそ我々捜査隊の責務と信じて疑わないのであります。

 では、当企画第3回目の捜査対象者は『ウメザキシートメタル株式会社』そして、社長である梅﨑竜一さんです。ウメザキシートメタルさんは現在の梅﨑政信会長が昭和49年に梅﨑溶接所として開業されました。当初は農機具メーカーの仕事などを請け負っていたそうですが、後に電気設備の配電盤ボックスの製作を手掛けるようになり、ここから大きく舵を切ることになりました。そして現在ではグループ会社合わせて従業員数約70名を抱える企業へと成長しました。
現在ウメザキシートメタルさんは柳川工場、伊万里工場、佐賀みやき工場の3工場で営業されており、今回わたしたちは創業の地である本社柳川工場を取材訪問させて頂きました。

DSC00483 まずは柳川工場の会長室にて梅﨑竜一社長そして政信会長に同席頂いて先ほどの開業当初のお話から聞かせて頂きました。そして梅﨑溶接所は政信会長、竜一社長のもと配電盤の制作を開始し、平成10年には社名をウメザキシートメタル株式会社と改め、電気設備の配電盤、制御盤に特化した精密板金を手掛ける会社となりました。
主要な取引先には三葉電機工業、栄電舎、ニシハツなど他多数あり、電気工事が生業の私としては各種盤関係設置の際にお世話になる一流メーカーばかりです。仕事柄ですが「ココで作ってたの?」と、私は俄然食い付きました。このような一流メーカーを相手に製品を製作する技術力もさることながら、その仕事を受注する営業力もまたウメザキシートメタルさんの発展の原動力なのだと実感しました。
その後平成18年に伊万里工場を設立し、風力発電用の配電盤制作を開始。また平成22年には佐賀みやき工場を設立しソーラー事業を展開されています。近年では3年前にグループ会社としてウメザキテクノ株式会社を設立して配電盤のボックスだけではなく内部の組立配線も行える体制を整えられました。


DSCF0205DSCF0206

ところで今回この本社柳川工場で実際に見学させて頂ける工程はボックスの加工製作ということで、早速会長室から工場の方へと移動していますと、隣の事務室にドットの粗いモナリザの絵を発見。印刷が粗いのかと思いきや、なんとコレ鉄板にパンチで大小の穴を空けて描いたモナリザでした。「キレイに描いてありますね」などと言っていましたら、竜一社長の方から一言、「実はこの薄さの鉄板にこれだけ多くの穴を空けることの方が難しい」のだそうで、着眼点が技術者目線ですね。

DSCF0207

それでは竜一社長に先導して頂いて工場の見学です。まずは工場の隣の部屋から、こちらはCAD室です。ここでは配電盤のボックスの設計図をCADで製作しているところで、ここで設計された設計図をもとに工場でその通りに製作されていきます。


DSC00488続いて穴開け加工をしているところではパンチプレスという大型の機械がどーんと鎮座しておりまして、作業の方がモニターに向かってピピピッと設定してしばらくすると、
…(しーん)… バン!バン!バン!バン!バン!・・・・・
畳一畳分くらいの鉄板に次々と丸穴、角穴が空けられていきます、もの凄いスピードで。見ていて気持ちいいくらい穴を打ち抜いてくれるので皆興味深々でした。男は大体こういう大型機械ってやつになぜか憧れるんですよね。実はこの機械一つでン千万円とのことで、相当高価ではありますが、人力より加工のスピードは圧倒的に早いし正確でしょうね。


DSC00491次に隣ではブレーキプレスという機械が設置されてありまして、こちらは先ほど穴開けした鉄板を曲げて成形する機械です。こちらも作業の方が設定を行えば後は自動的に曲げ加工をしてくれるシロモノです。これまたン千万円とのことですがコチラの機械は一昨年に補助金申請して機械の半額を補助金で導入されたとのことです。うまく補助金を利用してしっかりと自社の設備を整えることはどの業種にも通じることですので、私も使える補助金がないか常にアンテナ伸ばしておかねばと思いました。


DSCF0221そして最後に穴開け、曲げ加工された部品を溶接する作業を拝見させて頂きました。様々なパーツが溶接されて私達がよく見る配電盤の形に仕上がっていきます。
ウメザキシートメタルさんではこのように各工程が分業体制で行われており、一つの製品に対して製作指示書が作られています。この指示書をもとに設計者から各加工担当者までが製作時の注意点、問題点を共有して製品の製作に向き合っており、この方式を用いて分業でモノづくりをする際の連絡系統確立やミスの未然防止に役立てているようです。

 ウメザキシートメタルさんはこのように大型オートメーション機械導入による生産性の向上だけでなく、現にその機械を扱う社員同士の意思がうまく通う仕組みを構築することを重要視されているようです。それは経営理念としても掲げてある
“良い製品は優良な人材によって作られる”
この言葉に尽きるのでしょう。政信会長、竜一社長は機械を扱う人材、そしてその人材が自信をもって仕事が出来る環境づくりを目指しているのではなかろうかと思いました。世の中に成長している会社、体力のある会社というのは多々ありますが、売上数字だけでなくて、社員が熱意をもって働いている、会社が社員を大事にしている、など数字では表せない部分が大いに今後の成長に繋がっていくのだろうとウメザキシートメタルさんを取材させて頂いて改めて感じました。

最後に竜一社長は今後のウメザキシートメタルについて、今は製造に徹しているが配電盤の設計から製造までを一貫して行う盤メーカーを目指すと言われました。夢は大きい方が良いとは言いますが、それを竜一社長は本当にやってしまいそうな気がします。
竜一社長曰く、現在自社で配電盤の塗装が出来るように部門の新設を計画しているとか。
ますます今後のウメザキシートメタルの成長が楽しみですね。そして近い将来に私が盤メーカー、ウメザキシートメタル製の配電盤を取付ることがありそうですね。
「ここだけの話、その時は格安でお願いします…」

事業所情報:
ウメザキシートメタル株式会社
【本社】
住所 福岡県柳川市七ツ家970-1
電話 0944-73-7657
【伊万里工場】
住所 佐賀県伊万里市山代町久原字子波瀬3961-22
電話 0955-28-1808
【佐賀みやき工場】
【ウメザキテクノ株式会社】
住所 佐賀県三養基郡みやき町大字寄人777-1
電話 0942-96-2515

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